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くらしのちえ

良いものは作り手の知恵が詰まっています。選んだもので暮らしはつくられます。そんな暮らしの一部を紹介します。

「起業したい」の危険性

 

女性に絶大な人気を誇る「北欧、暮らしの道具店」。

運営されているクラシコム代表の青木さんが勧める本、『ビジネスを育てる』。今回この本を読んでみました。

  「北欧、暮らしの道具店」を作った本:ビジネス編『ビジネスを育てる/ポール・ホーケン』 – クラシコムジャーナル

ビジネスを育てる

ビジネスを育てる

 

 この本はすでに絶版なのですが、青木さんは常時10〜20冊ほどストックしてあるんだとか。ちょっと読んでみてと渡せるようにしているそうです。青木さんのビジネスの考えの基本が書かれているというぐらい、大切に読まれている本書が気になってしまい、購入してみました。

 

アメリカ出身の筆者のポール・ホーケンさんは、自然食品を販売するエリュウホン、園芸用品のスミス&ホーケンなど、次々と新しいビジネスを立ち上げてきたシリアルアントレプレナー(連続起業家)です。

 

良いビジネスの生まれる瞬間

起業家を目指す人は、起業セミナーに参加したり、本を読んだりして勉強します。そうして、起業家になるための、方法論を探そうとすることが多いと思います。

特に若い方で、自分でなにかビジネスをやることがカッコいいという感覚を持つ方に多いでしょう。

しかし、本書では、ビジネスとして成り立つアイデアは、その人の日常の延長線にあるもので、その人の自分を表現することにほかならないのだといいます。

あくまでも「成功するビジネスとは、個人がのびのびと自分を表現することでもたらされる」という信念にもとづいて話を進めていくつもりだ

(p.23)

 

自分でビジネスをしたい、起業したいという思いは重要です。でも、その後取る行動を考えさせられます。

 

起業家といえばある時突然キラリとインスピレーションがひらめくヒーロー像を想像しがちだが、実際にはそんな人はいない。ビジネスアイデアは日常生活での何かへの強い興味、やみつきになっている何かから生まれるものだ(p.83)

 

「起業したい」ではなく、「日常生活での何かへの強い興味」が結果的に「起業をもたらす」のです。

 

何かに強い興味を持って、それでやみつきになっている 。その延長線上にビジネスがある。ビジネスを立ち上げたいという強い思いは大切。しかし、今すべきものは、その対象に自分が関わることへの強い興味と関心を寄せて向き合うことなのであって、起業セミナーに出席することではないということを、考えさせられます。

 

起業家になりたいという人は

「起業したい」という人は、日常生活での何かへの強い興味を持つことだというのは非常に示唆深い内容だと思います。

 

例えば、プログラミングに興味を持っている人は、徹底的に技を深める。文房具に興味を持っている人は、さまざまな文房具のお店に行ったり、勉強したりする。漫画が好きな人は、漫画を大量に読む、感想をまとめる。骨董が好きな人は骨董について徹底的に調べて、歴史をまとめる。

  

こうして徹底すると、自分が困ることが出てくる場合があります。例えば、骨董。骨董の価格を知りたいのだけれど、店によって同じものでも別の値段が出てくる。本物かどうかも怪しい。そうしたときに、写真のデータベースを作って参照できるようにすればいいのではというアイデアが浮かだりします。データはオークションサイトなどから引っ張って来ればある程度のデータベースもできそうだとも。こうしたアイデアが実現できればもしかしたら、そのデータベースを使いたいという人もいるかもしれない。実際、相当数の骨董マニアで使いたい人がいると確信できるのであれば、そこからビジネス化できるかなと考えを膨らませて行くことができるのです。

 

こうしたアイデアは、やはりその対象への興味がないと出てきません。深くのめり込んでいるので、その対象の面白さ、課題などが現実問題として見えてくるのです。

ただし、確実に「起業できる」とも言えないやり方でもあります。結局、興味の方向性を深く掘り進めることで、場合によっては「起業できるかもしれない」ということだと思います。「起業したい」と思っているひとは回りくどいやり方だと思うかもしれません。もっと華々しくやりたいとも。確かに、時間はかかるでしょう。でも、こうして、興味を深めれば自分も楽しめるし、それが他人の人に貢献できる可能性があると考えると、こうしたアプローチで日々生きることも1つのやり方として楽しめるのではと思います。

 

今回、自分の中の興味を深めることで、自分を知ることを通じてビジネスチャンスを見つけられるという考えに出会えただけでも、本書を読んでよかったと思いました。折を見てもう一度紐解いて読んでみたい本の1つになりました。

 

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