くらしのちえ

良いものは作り手の知恵が詰まっています。選んだもので暮らしはつくられます。そんな暮らしの一部を紹介します。

醤油味のバリエーション 弁松のお弁当

楽しみがいっぱいのお弁当があります。たまに食べたくなる甘辛い濃い味付け。折箱に使われている経木の香りがたまりません。

 

醤油の茶色い味は一様ではない。こんなにバリエーションがある。そんなお手本のようなお弁当です。おかずをそれぞれ一口ずつ食べ進めると、その違いがよくわかります。

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中に控えるは、「ひょうたん揚げ、筍、蒟蒻、里芋、牛蒡、蓮根、人参、椎茸、生麩、めかじき照り焼き、卵焼き、えび旨煮、生姜と昆布の辛煮、かまぼこ、白いんげん豆のきんとん」

 

お弁当の楽しみ。まずは「包みを開ける」ワクワク感。包装紙が素敵です。そして開けたら不意に香る経木の香り。とても懐かしい気持ちになります。

 

さて次は、「蓋をあける」ワクワク感。

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この折箱の中で、絶妙なバランスが保たれています。それはそれぞれ異なる素材に対して味付け、煮方を変えて、一品一品に合った料理がされているからです。そして、冷めて最も美味しい状態なるように料理がなされているからです。

この照り具合、この水分を含んだ状態。

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守り続けることはすごい。江戸時代から変えていないという濃ゆい味付けが、約160年経った今もこうして食べられることがすごい。

 

噛み締めて、ゆっくりと食べたくなります。

 

最後のお楽しみが白いんげん豆のきんとん。こいつが一番、経木の香りをよく吸っているような気がします。いつも、弁当を開けてすぐに左端にいる白いんげんを別の小皿に入れて最後の楽しみにしているのです。

 

箱にくっついた残ったきんとんを最後に箸で寄せ集めるのも、弁当箱ならではの楽しみです。

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