くらしのちえ

良いものは作り手の知恵が詰まっています。選んだもので暮らしはつくられます。そんな暮らしの一部を紹介します。

「大戸屋」考

久々に大戸屋にいきました。美味しいものが手軽に食べられるので昔はよく行っていた*1のですが、ここ数年は行く機会がありませんでした。

近年は、カリスマ的な前社長が亡くなったことをきっかけに創業家とのお家騒動があったり、競合のやよい軒と比較されたりとあまりいい話題を聞いていませんでした。

大戸屋、創業家が明かす"乗っ取り"の全内幕 | 外食 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

「大戸屋」はなぜ「やよい軒」に勝てないのか? | 外食 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

そんな中、大戸屋の店内調理の海外展開についてまとめた記事を読みました。

一橋ビジネスレビュー 2016 Autumn(64巻2号) [雑誌]

一橋ビジネスレビュー 2016 Autumn(64巻2号) [雑誌]

 

大戸屋の良さについてあまり考えたことはありませんでしたが、コスト高になる店内調理にこだわって海外展開して店舗を増やしているという話でした。

 

大戸屋の特徴は、店内調理による家庭料理を提供することにあるそうです。海外ではタイの展開が最も歴史があるそうですが、タイでその事業コンセプトを実現するにはとても大変なことでしょう。セントラルキッチン方式は取らず、それゆえに、従業員の調理の技能レベルを一定に保つこと、新鮮な野菜を調達すること、とても大変な苦労を経て海外に日本食を普及させているとのことです。

 

いくつか印象に残った話としては

  • タイではコメはチェンライ県産のあきたこまちを使っている。→タイでもあきたこまちを作っているんだ!?
  • 日本で導入していた炭火焼きグリラーや大根おろし機をタイでも導入している→日本で炭火焼きを導入していたのか。大根おろし機までこだわるとはすごいな。日本の大戸屋も侮れないぞ。
  • 日本人駐在員をターゲットにして、日本と同じ味という評判を作る。その結果、現地の人も日本の味を味わいに高くても来る。→タイで大戸屋クオリティの日本食が食べれたら、駐在員は確かに大戸屋に行くだろうな。

と言った内容に興味を持ちました。

 

店内調理にこだわり、炭火焼きの焼き魚等を食べれて、そして大根おろしはすりたてを提供する。ただし、提供時間はかかる。そのため、大戸屋の利益は低い→そのぶん消費者にとっては手間のかかった美味しいものが食べられる。

 

「大戸屋すごいじゃない!」とこの記事を読んで思いました。それで大戸屋に食べに行ってきました。

 

頼んだのはこちら。

もろみチキンの炭火焼き定食(855円)。

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炭火は確かに美味しい

炭火で焼いた*2チキンは皮がパリパリしていました。ただ、強い炭の香りはしませんでした。遠くほのかにと行った感じです。

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メニューがファミレスみたい

メニューがファミレスぽい印象を受けました。冷静に考えて見たのですがファミレス調のメニューだから悪いことはないのですが、なんだか安ぽいと感じてしまいました。

どこでそう感じるのか考えてみると、

  • 大きな写真と構図
  • ドリンクバー
  • メニューどうしの組み合わせの提案
  • カロリー、塩分など表記
  • 説明文

どれも親切なものなのですが、ファミレスぽさを感じてしまいました。

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細かい気配り

大戸屋ボトルの醤油やごま塩が卓上にはあります。箸はプラスチック製です。

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水とお茶がセットで出てきます。f:id:kurashi_chie:20170905161751j:image

 

大根おろしすりはおろしたて

大根おろしのすりおろしたてと、しばらく時間が経ったものはどれくらい美味しさに差があるのでしょうか。今回は注文していなかったのでわかりませんが、店内調理、出来立てにこだわる決意は感じられます。

 

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季節感がある

メニューのファミレス化に対してはなぜだか残念な気持ちになったのですが、大戸屋は季節の食材を提供する姿勢はいいなと感じました。今の時期は秋刀魚だそうです。本日秋刀魚が入荷しましたという張り紙。入荷しない日があるのであれば、むしろ高評価したいところ。

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清潔感があり、手軽に美味しい定食が食べられる大戸屋は、女性で賑わっていました。若い女性一人でご飯を食べていたり、60代の女性二人連れでお話ししながら食べていたり。昔と比べて、お客さんの年齢層が高くなったような印象でした。

 

大戸屋、久々でしたが美味しかったですね。ファミレス化など感じることはありましたが、味、接客、雰囲気、お値段など概ね満足感は高かったです。ぜひ、いつか海外の大戸屋に行ってみたいです。

 

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*1:大戸屋で初めて食べた焼き魚の鯖の美味しさはよく覚えています

*2:正確には、炭火とガスを併用したグリラーを使っているそうです。


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