くらしのちえ

良いものは作り手の知恵が詰まっています。選んだもので暮らしはつくられます。そんな暮らしの一部を紹介します。

鯛の養殖、天然の見分け方

天然の鯛と養殖の鯛の見分け方を知っていますか?

旅館などで、尾頭付きの鯛が出て来た時に、これは天然?養殖?と話題になる時があります。

 

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そんな時に知っておくと便利な知識が、その見分け方。一般的には3つのポイントがあります。

 

第一に、ヒレがピンとしているかどうか。養殖のものは、いけすの網にぶつかってヒレに傷がある場合が多く、いびつな形をしています。

 

第二に、鼻の穴の数。天然は2つづつ、合計4つの鼻の穴があります。養殖は二つの穴が繋がってしまって一つになっている場合が多く、合計2つしかないそうです。これは人口種苗をする際に、遺伝的にこのような個体が増えてしまうのだそうです。ただし、個体差があり、天然で2つのときもあれば、養殖で4つのときもあるそうです。確定診断はできませんが、参考にできます。

 

第三に、鯛の色。赤い鮮やかな発色をしているものが天然、黒ずんだ色をしているものが養殖。本来は、深い海の底にいる魚が、養殖ではいけすで表層近くを泳がされるために、紫外線で黒ずんだ色になるそうです。目のところに、鮮やかな青色のアイシャドウも天然ものによく見られます。

 

このような、3つのポイントで天然かどうかが見た目から判断されます。ただし、最近の養殖技術の発達で、鯛の表面の色は、アスタキサンチンを餌に入れることで、赤色に発色させたり、いけすを改良してヒレに傷がつきにくくしたりと、ますます見分けにくくなりつつあります。

 

さらに、これまで述べたのは、少なくとも頭やヒレなどを見ることができる場合の判断ポイントです。当然ながら、刺身になってしまったものの場合は、味や食感での判断となります。しかし、これはまた難しい。養殖の餌を改良して、天然の味に近いものにしたり、適切な締目の処理をして熟成させれば、下手な処理をした天然ものよりも美味しいものになります。

例えば、愛媛の徳弘水産は天然由来の餌を配合して、天然にも勝るとも劣らない鯛を飼育しているそうです。

天然よりも美味しい!? 高級養殖魚「鯛一郎クン」って? | FOODIE(フーディー)

 

そうすると、もはや、天然であるか養殖であることを問う方が愚問になります。その時の料理として、食べたものが自分の味覚に好ましい満足度を与えるかどうかの判断をせざるを得ないでしょう。

 

そう考えると、天然、養殖は一つの判断の目安ではあるのですが、その判断に縛られず、お魚と向き合うことの方が大切なように思います。 

 

 

 

 

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