くらしのちえ

良いものは作り手の知恵が詰まっています。選んだもので暮らしはつくられます。そんな暮らしの一部を紹介します。

自給率0.1%、国産のごまを食べる

値段に比例する美味しさと「国産はすごい」と信じているものの代表格がごまである。

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胡麻


さて、ごまの自給率は0.1%。どうしてこんなに貴重品になってしまったのか、それはごま作りのほとんどが手作業で手間暇がかかるのに収益性が低く、作り手が減ってしまったから。そして消費する側も輸入の安価さを選び続けてきてしまった結果だろう。

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ごまの鞘 


一度国産のごまの味を知ってほしい。その香り、口にいっぱいに広がる旨味、そしてその余韻にごまが脇役でないことを知る。

どうしてこんなに違うのか。それは育成環境と、手間暇かけた天日干しに有ると思う。そしてごまはその強さゆえ、無農薬で育つということだ。


収穫は8月初旬頃。釜で刈り取ったごまは、天日干しにする。

日がまんべんなく当たるように葉っぱを取る作業が終わったら、

10日間程しっかり乾かす。

鞘が茶色になったら乾いた目安。その後いよいよごまを取る。

棒などで叩いて脱穀する。ごまを蓙の上に広げて砂や殻を取り除く選別作業を行い、

最終仕上げで2〜3日天日干しをして一粒一粒を充分に乾燥させる。

 

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葉を落としたごま

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天日干し

 

ごまの葉っぱを取っていると手がつやつやとしてきた。葉っぱや茎に油分が含まれる為だ。そして、この油分でごまは害虫から身を守っているのかもしれない。

さて、こうして出来た生のごま。これを美味しく食べるには「煎り方」が肝となる。鉄のフライパンで「3粒はぜた火を止めろ」に従う。弱火で絶えず木べらで混ぜながら均一に加熱する。フライパンにはごまを入れすぎないのがコツだ。


フライパンの上のままだと加熱が進み、煎り過ぎになってしまうのでちょうどいい加減になった紙の上に広げて冷ます。ふっくらぷっくり膨らんだ状態がベスト。


いよいよクライマックス、ごまが花開くのはすったときだ。好みに合わせたすり具合が調整できて、粒の大小が混ざり合うのはすりこ木とすり鉢を使う方法。日々の食卓で手軽に使う場合はごますり器も万能だ。

手間が掛かった分、食べる側も手間ひまかけて美味しい状態を作る。それがまた格段に違う味わいを経験できることになる。


ごはんにかけて、そうめんに入れて、ところてんに、ごま和えに、おひたしの上に…それはそれは突き抜けた味だ。
 

 

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