炭は、食材の旨味を絞りだす
煮る、焼く、蒸す、揚げる。様々な調理方法がある。これらは火の力を使って調理する。通常はガスや電気の力を使って調理する。しかし、野外や昔ながらの囲炉裏では炭を使う。炭の力は偉大だ。面倒な火起こしや換気、後処理などがなければ、炭は最高の火力であると思う。特に焼くという調理に当たっては、食材の旨味を絞り出す力がある。
この写真の中に、炭が旨味を引き出した食材がある。
チャーシューだ。あるラーメン屋さん。ラーメンを作る作業を見てみると、一度作ったチャーシューを七輪で炙り、炭で旨味を絞りだす工程を加えていた。炭の香りと香ばしさがチャーシューにまとわり、旨味があふれだす。
さらに、柄付の金属ザルを使って、チャーシューとネギが炭とふれあい、炭が旨味を引き出すのを手助けさせながら作ったのが、こちらのチャーシューご飯である。
炭で香ばしく甘みを引き出されたチャーシューとともに、その旨味をまとったネギが最高のマッチングであった。
このラーメン屋さんの店主は、炭の力を使って、チャーシューのポテンシャルを最大限引き出すマジシャンのようであった。まさか、焼くという調理に金属ザルを使うとは。焼き網で最初はやっていたのだろうが、それだと網の目が大きくてネギが落ちてしまう。工夫を重ねて、いまの形に落ち着いたのだろう。
ガスや電気という便利な加熱機器が今の時代使われているなかで、炭という加熱方法に熟練している人が作った料理は、間違いなくうまい。ラーメンをすすりながらそんなことを考えた。
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