食べることは幸せにつながる「食得係福」という考え方
美味しかった記憶は身体に残る。あの食べ物を食べると蘇る風景、あの料理の匂いで思い出すこと、皆でワイワイ食卓を囲んだこと。そんな記憶につながる食の経験が豊かであるこそ幸せ。それが香港での考え方といいます。
香港旅行、初日。そんな食文化を垣間見ながら、異文化を味わうことができる食堂で夕食。食べる前の期待感、食べている間の楽しみ、食べたあとの楽しかった余韻。現地流の楽しみ方に触れた。
「創發潮州飯店」
九龍城城南道60−62
(営業時間11時〜24時)
※夕方は17時からオープンでした。
50年ほど歴史のある潮州料理のお店です。潮州とは、中国大陸の南方、広東省東部のスワトー付近を指します。亜熱帯気候で、「南淡(ナンタン)」と言われ、油分が少なくまろやかで火を通しすぎないことが特徴。また、海の幸に恵まれた地域でもあります。
まずはご馳走を目で見て、お客をもてなすをするという潮州料理。オープンキッチンにずらりと惣菜を並べてあり、まずは目で楽しみます。「これは何」という食材ばかりで、味も想像がつかないものばかり、期待感が膨らみます。
オープンしたての17時ごろから料理に火が入り始めます。
奥の厨房からも次々に新しい料理が登場。
ぐつぐつし始めた鍋からは美味しい匂いが。
鍋の下には専用のガスが。とても合理的な仕組みです。
こんがり美味しそうに焼けた鶏、豚、ガチョウのローストが並びます。
店内の様子。オープンしたてでしたが、このあと1時間後にはほとんどの席が埋まっていました。皆でシェアして楽しく食事をする姿、店内はとても和やかでゆったりとした時間が流れます。
注文したもの。
1普寧豆腐
2烏賊の塩炒め
3韮花銀目
4マテガイの豆豉炒め
5蝦蛄の揚げ物
店の外の水槽から取り出した、生きた蝦蛄を丸揚げしてくれました。
料理の最後は、供されるお茶。苦味があり、口の中がさっぱりする。
いい食事、いいお店には食前・後に次に挙げるような楽しみがある。そんなことを実感できるお店でした。
1.食べる前の期待感
まずは食材とずらりと並んだ料理を目で見て楽しむ。そのあとは、店内に漂う作りたて料理のにおい。
2.食べている間の楽しみ
どんな味だろうと一口目の高揚感。数あるメニューから次をチョイスする迷う楽しみ。隣の人は何を食べているのだろう、と他のメニューを見る楽しみ。
3.食べたあとの楽しかった余韻
ああ今日は美味しかったなあ。そして美味しかった記憶を共にした人と共有すること。次はあのメニューに挑戦してみようと再訪を楽しみに待つこと
美味しい記憶がしっかりと刻まれた夜でした。
おまけ:17時より前に到着してしまい、「ちょっと待っててね」と言われしばらく店内で待ちました。お店の方は大きなテーブルを囲んでまかないを食べている途中。ご飯のお代わりに席を立つ光景を目にし、ただお客さん用に開かれた料理ではなく、食べることと働くことが繋がっていることも感じました。
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