くらしのちえ

良いものは作り手の知恵が詰まっています。選んだもので暮らしはつくられます。そんな暮らしの一部を紹介します。

煮魚をもっと自由に

今回は煮魚を自由に捉えましょうという話。

けれど、どうやって?(前置きが長くなる話です)

 

「自由に捉える」ということの経験

とある旅行先で食べた鰻です。驚きのビジュアル!

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たくあんが鰻を囲むように飾られて、スキレット(小さなフライパン)で供されて、ご飯にはタレで味をつけてあり、フライパンの直火で焼いているのでおこげがたくさん。

 

香港のレストランで供された鰻です

実は、この鰻は香港で2015年にオープンした「Fish school」という創作レストランで食べました。

どんなお店かのイメージのために店内と外観の写真をいくつかご紹介。

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お店の外観。明かりが灯っているところが入り口です。スタイリッシュでおしゃれです。

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店内の様子です。

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この鰻が出てきた時には驚きでした。もっと別の形で出てくるかと思ったので。なぜなら鰻の前に食べていた料理たちの姿はとても繊細だったから。

こんな風に。

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こんな風に。

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「これはありなのだろうか?」という疑問

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鰻は分厚くて大きい(日本の鰻の2倍の幅と厚みはある)でした。

たくあんもバラバラと盛り付けてあります。

ご飯も白いもっちりしたご飯ではなく、フライパンで炒めてタレをしっかり絡ませて芯と焦げがある。味が濃くてこってりしていそう。日本のうな重のニュアンスもありつつ、パエリア風の作りなのでした。

 

初めはマイナスの印象

この鰻が出てきた時は正直、戸惑いとマイナスの印象でした。それは、「日本のうな重の方が絶対に美味しい」という先入観だけで、すぐに判断をしたからです。受け入れることができない硬い気持ちになっていました。

でも食べてみると「あれ、なんだろう意外にいける」。もっと食べ進めると「これは美味しいのでは」「ちょびちょび食べるとお酒と合うぞ」「でも、これは日本の鰻とは違う…」と色々な葛藤が。

固定観念が邪魔して、結局食べている間中、美味しいのかどうか分かりませんでした。

 

 

プラスに転じた時、受け入れられた

確信を持って「美味しい」と気付いたのは結局帰国後です。帰国後、とても印象に残ってもう一度食べてみたいと頭から消えないのです。ようやくこれで香港の鰻を受け入れたことに気付きました。

あの時「おいしかったんだ」と。

そして、日本式とは違う方向で攻められて、見事に鰻はうな重という固まった頭を崩してもらったのです。

 

 

「 自由に捉える」とは、ポジティブな面を探して、受け入れること

経験談が長くなりましたが、「自由に捉える」とはまず、受け入れることだと思います。これもありだなと、おおらかに受け入れる。受け入れるためには、ポジティブな側面に目を向ける必要があります。すなわち、良い部分を探すことです。

良いと認めたら、受け入れられます。そして、受け入れたものが次のアイディアに結びつきます。

 

例えば、香港で食べたあの鰻は、結果としてプラスの印象になった。それは天然鰻という鰻自体の美味しさに加えて、調理方法にありました。「ご飯も蒲焼」にするという新発想をプラスの情報として捉えられたからです。つまり、ごはんにたっぷりの甘辛いタレを含ませて、焦げ目を付けて、ご飯も蒲焼状態にする。ご飯と鰻を同じ蒲焼の濃度で食べる料理を作る発想がすごいと思えたのです。

 

さて、前置きが随分長くなりましたが、こんな自由な発想で「煮魚」を自由に捉えていきます。

 

煮魚を自由に捉えてメニューを広げる

海に面した地域で育ったので魚を毎日のように食べていました。経験的に、煮魚といえば「醤油味」でした。地元では「魚は醤油味の煮魚」という思いは根強いです。でも、煮魚をもっと自由に捉えることで魚を色々な味付けで楽しめるようになりました。

 

①定番の煮魚(醤油味)

お醤油味で薄めに仕上げたカワハギ。

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こってりと味濃く仕上げたイワシの煮付け。

https://www.instagram.com/p/BKMwe1Aj9nI/

 

少し自由に捉えて、

②具沢山の煮魚

「野菜をたくさん食べる煮魚」

付け合わせの野菜は、「根菜の煮物」と「ほうれん草のおひたし」感覚で。

ご飯があれば、おかずは他にいりません。

https://www.instagram.com/p/BN9K1aEDEt3/ 

 

③塩味ベースの煮魚

「温野菜感覚で」

メバルを丸ごと使って、レモンの輪切りと塩で味付け。野菜は玉ねぎとブロッコリー。

温野菜感覚で食べられる煮魚です。パンにも合います。

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「 土鍋で酒蒸し風に」

オコゼの旨みを白菜に染み込ませて。スープまで美味しい。

https://www.instagram.com/p/BNeJ1c5jC3x/

 

④トマトベースの煮魚

「アクアパッツア風」

難しくありません。トマトとニンニクを入れたらそれらしき味がでます。

スープまですくって食べたくなる煮魚です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kurashi_chie/20161130/20161130210533.jpg

 

⑤肉と魚を組み合わせる

魚介と豚バラの組み合わせ

あさりと豚バラと舞茸。日本酒で煮ています。

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 バリエーションは無限大。自由に捉えて色々な具材や調味料の組み合わせのヒントを拾うとアイディアが無限に広がりそうです。

 

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