久々に島田紳助『自己プロデュース力』を読み直しました。2007年にNSC(吉本総合芸能学院)大阪で一度だけ開催された、島田紳助さんの特別講義を文字起こししたもので、文字が大きい126ページなのでとても読みやすい本です。
この本では、島田紳助さんがいかにして、自分をプロデュースさせていたかをわかりやすい言葉で説明しています。簡単な数式で表すことで非常にインパクトがあるのです。
努力の方法
そのなかで、印象に残るのが「努力の方法」について。
どんなに才能がある人でも努力をしなけば、結果がでない。仮に才能と努力を数字で表すとすれば、才能が5の人が、1の努力しかしなければ、5の結果しか出せない。一方、才能が3の人でも、3の努力をすれば、3×3=9の結果が出るとする。
足し算ではなく、時間が変化し続ける中で掛け算の結果が現れるという捉え方で、努力の方法をきちんと考えようと説明します。
では、どのような努力が必要なのでしょうか。島田さんは「X+Y」という言葉で努力を説明します。
X=自分の能力でできること。
Y=世の中の流れから求められること。
すなわち、Y=Xとなった時に、時流に乗ってブレイクできるのです。
島田さんはX+Yという表現をしていますが、言葉で表すと「世の中の流れから求められること=自分の能力でできること」となるように努力をしようということを述べているので、正確には「Y=X (もしくはX=Y)」の法則と言えるでしょう。
Yを知り、Xを調整する
この時しなければならないことは
(1)Yを知ること
(2)Yに合わせて、Xを調整すること
ということ。
(1)をせずに自分のことばかり考えて努力をしますと無駄な努力となりがちです。Xを高めれば、色々なことができるようになるかもしれませんが、ヒットはしません。それは世の中に求められていないからです。
(1)をした上で、(2)をする。すなわち、自分の才能が1であっても、そこに10の努力をつぎ込んでYに合わせていく。そんな努力をしていこうということです。
この話はお笑いの業界だけではなく、どのような業界や仕事でも言える万能の公式ではないでしょうか。
そして、この二つをすることで、「筋力」がつくといいいます。適切に努力する「筋力」がつけば、どんな業界に入っても成功できると島田さんは言います。
自分の努力の方法を明確な公式として意識しようという生き方が端的に表された本書をたまに紐解くと、今の努力でいいのだろうかという意識となりとても刺激を受けます。いい本です。
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