アーティチョーク、名前は聞いたことがあるけれど、未知の野菜。どうやって食べたらいいのか全くわからない。そんなイメージのものでしたが、たまたま機会があり、アーティチョークを食べました。アーティチョークは、「西洋のえだまめ的な食べもの」であることがわかりました。
アーティチョークとの出会い
「骨董祭2017 青花の会」のために神楽坂に行きました。
以前、骨董祭典、目白コレクションを記事にしましたが、
目白コレクションよりも、「骨董祭2017 青花の会」は、高級な品々が並び、ゆっくり見ていられ、面白い企画がありました。これは後日、記事にしたいと思います。
さて、街を歩いていると、ラ・カーブ・イデアルというワイン屋さんの軒先で、千葉県山武市の野菜を売っています。そこで、アーティチョークが売っていたので、この機会に購入してみました。
購入したアーティチョークです。げんこつの大きさぐらい、ちょっと小ぶりのものです。2つで300円弱でした。
アーティチョークの調理法
はじめての野菜で食べ方は全くわかりません。インターネットの記事を読んでも、どうも調理法も焼く、蒸す、茹でるなどバラバラで、ガクの根本とアーティチョークの芯(ハート)が食べられるとのことですが、あまりイメージができませんでした。そこで、youtubeでアーティチョークと検索です。日本語で検索するよりも、Artichokeと英語で検索したほうがたくさんでできますね。調理法はやはり動画のほうがわかりやすいです。
いろいろな調理法を見た結果、もっともシンプルな方法で調理することにします。
まず、酸化して黒くなっている茎をカットします。アーティチョークはすぐに酸化する野菜なのです。
カットしました。写真では白い茎の芯が見えますが、3分ほどするとすぐに黒くなります。黒くさせたくない場合は、レモンを刷り込むと酸化防止になります。
茎付近のガクを取ります。たくさんむしる必要はありません。
蕾の先端部分を切り落とします。
レモンと共に茹でます。レモンは酸化防止のためです。時間は30〜45分ほどかかりました。全体的にしんなりして、ガクが簡単に取れる様になったら食べ時です。
さて、茹で上がりました。
アーティチョークの食べ方
アーティチョークの食べられる部分は、ガクの根本、そして、芯(ハート)です。
ガクは、引っ張ると簡単に取ることができます。
食べられるのは、この写真ではガクの根本の芋みたいな食感のところです。かじってみると、ホクホクした根本と明らかに硬い筋張ったガクに別れるので、食べられる部分は一瞬で分かります。
ガクをむしっていきます。食べながらむしってもいいでしょうが、今回はまずはむしってから並べてから食べてみることにします。むしり取ると、アーティチョークの蕾の土台のところが残ります。これがアーティチョークの芯、アーティチョーク・ハートと呼ばれるものです。ここがメインの可食部です。
小さなガクとアーティチョークの芯を分離します。
芯の方には、繊毛が残ります。トウモロコシのひげ根のような感じのもので、この毛は食べられませんし、無理に食べてみると喉に引っかかります。
それで、今回は、全部をいっぺんに茹でるという最もシンプルな方法を取ったのですが、そうすると、この毛の部分は簡単にはがせる事ができます。茹でたり、蒸したりする前に、半分に切ってこの毛の部分をむしるという方法を取っている場合もあるようですが、茹でてから取ったほうが簡単にとれます。
食べられる部分をこんな感じで並べていきます。
できました。アーティチョークの解体完了です。
「西洋のえだまめ!?」アーティチョークの味わい
1個目で要領をつかむと2個目は簡単にむくことができました。何事も百聞は一見にしかずですね。
それで、むいたアーティチョークのガクの根本を歯でしごいて食べ進めます。味は、そら豆や枝豆的な味に、栗、さつまいものホクホク感と風味もある、何処かで食べたことがあるようなお味です。初めてでも違和感なく食べられるお味ですよ。
それでも、食べられる部分はほんのちょっとです。アーティチョークの芯、アーティチョーク・ハートは最も食べがいのある部分。ですが、さつまいもや栗などと比べても、大きな蕾の割にはちょっとしか食べられません。
むしゃむしゃと無心になりながら食べ進めます。大量の食べられないガクのからが出てきます。
それで、西洋の人たちは何でこんな面倒な食べ物を重宝するのだろうという疑問が最初あったのですが、気づいてしまいました。
「アーティチョークは、西洋のえだまめ的な食べものである」
と気づいたのです。
日本人は初夏の時期からえだまめを重宝します。えだまめは、食べられないさやのままでお鉢に入れておつまみとして食べますよね。それで、塩味をふって、歯でしごいたり、手でむいたりしてえだまめを出して食べます。こうした一連の作業をしたうえで日本人はごく自然にえだまめを食べます。
しかし、西洋の方がさやごと食べられると勘違いして、全部食べてしまって、さやが固くて食べられず困った顔をするという光景にたまに出会います。西洋の方から見るとあまり馴染みのないもののようです。なぜ、最初から食べられる豆だけをむいて出さないのかと。
日本人にとっては、アツアツに茹でたえだまめに塩を振り、さやを手にとって中から豆を取り出すという、えだまめを食べる一連の作業が楽しいのです。
アーティチョークも同じだなと思いました。初めて食べると、食べられる部分はちょっとしかないし、こんな面倒なものよく食べるなあと思ったのですが、あとに残ったガクのからを見ると、これはえだまめ的なエンターテイメントを楽しむものだったのだなあと気づきました。
さやを手にとって、歯でしごいてちょっとしかない部分を食べる。ガクを食べ終えたら中心にある繊毛を取り除き、最大の可食部アーティチョーク・ハートがあって、大変な作業をしたご褒美的にたくさん食べられる。むしろ、えだまめよりも、作業が変化に飛んでいてエンターテイメント度が高い食べ物です。よく思い返すと、これは楽しい作業でした。
初めて食べるアーティチョーク。一つ一つの作業が初めてなので、調べながら調理し、食べるという冒険もできてとても良い経験ができました。たった300円の冒険ですが、楽しい気分を味わえました。
今回は、全部むいてから食べてしまいましたが、次回はむきながら食べるという、アーティチョークが持つおつまみエンターテイメントを味わい尽くしたいと思いました。
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