くらしのちえ

良いものは作り手の知恵が詰まっています。選んだもので暮らしはつくられます。そんな暮らしの一部を紹介します。

京都持ち帰り旅行記【2日目】

おいしいもの、歴史あるものが詰まった京都。 お店であちこち食べるのもいいけれど、普段暮らして食べるものを食べる。そんな旅をしよう。京都のものをお持ち帰りして食べる。生活で使うものを専門店で買ってみよう。そう思って出かけた2泊3日の旅。

 初日の記事はこちら。

京都持ち帰り旅行記【1日目】 - くらしのちえ

 今回は2日目。

 

朝一に和菓子屋「中村軒」(桂)へ

朝早くから営業しているお店が多いのが京都のお店には多いです。以前、一保堂にて頂いたお菓子「大黒柱」が美味しくて、それは中村軒のものだと伺いました。

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次回は是非店舗へいきたい。そう思っていたところ、朝7時半から営業。喫茶は9時半からだと分かり、2日目のスタートは中村軒。桂駅から歩いて15分ほど。時折行き違う人が中村軒の袋を下げていて、朝早くから買い求めるお客さんがいることがよくわかります。道路に面したところにありました中村軒。f:id:kurashi_chie:20170813202007j:plain

大きな建物の奥にはせっせとお菓子を運ぶ職人さんや、接客の方、喫茶担当の方など朝の静かな時間から活気を感じます。皆さん朝早くからせっせと働いていらっしゃるから、もうその起き上がった空気が漂っています。

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9時半前でしたが奥にどうぞと通していただけることに。ガラスのケースから食べたいお菓子持ち帰りたいお菓子を選んで、靴を脱いで室内へ。

広々と奥行きがあって、中庭もある店内。ゆっくりと背の低い机が並ぶ畳の部屋とテーブル席もあり、だれもがゆっくり時間を気にせず過ごせる空間が広がっていました。

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かき氷もみつ豆も、軽食もあり、これは朝から夕方までいろいろな使い方ができる。懐の深いお店。ありがたいです。

お庭を見ながら待っていると冷たいお茶とおしぼりが到着。追加してお抹茶を注文しました。

しばらくしてお皿に盛られたお菓子が登場。

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ずっと気になっていた麦代餅(むぎてもち)。きな粉の香ばしさと餡子のおいしさ。求肥は弾力があってかみしめるとキュッとなるモチモチ感があります。遠くではかき氷を注文している人もいて、運ばれてきたその大きさと餡子のおいしそうな姿に、こちらでは餡子をとても大切に作っておられることを感じます。

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あのつぶあんん薯蕷饅頭、大黒柱が今日はなかったのですが今日はこしあんのお饅頭と白小豆のきんつばをお持ち帰り用にしました。「かつら」という焼印と、季節限定の「大」の字が入った季節を感じるお饅頭。帰ってからの楽しみです。

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北野天満宮方面へ、鰻を求めて移動

さて、そのあとはバスで移動しました。

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北野天満宮の商店街。街を歩きながら川魚専門店が多いことに気づきました。ちょうど家で食べる鰻がおいしいと思っていたところに、北野に鰻の専門店を発見。鎌田川魚店さんです。

 

こんなお店は滅多にないと鰻やさんを目指しました。着いたのは11時ごろでしたが、残念売り切れ。手際の良さがとてもなめらかで、雰囲気がよくて、これは明日の課題にしました。綺麗な黄色のほんわりと盛り上がっただし巻き卵と昆布巻きを購入して気を紛らわしましたが、特にこのだし巻きが美味しくて、これはもう間違いないと実感。

さて、北野天満宮近くのバス停まであるき、次を目指すは今出川方面。

 

今出川方面へ移動

行ったことがなかったエリア。目指すは満寿形屋のサバ寿司と出町ふたば。餡子攻めです。

出町柳に着くと、商店街が続くアーケード街が広がっており、楽しい通りです。遠くからもわかるあの大行列。ふたばでした。もう、店頭からおいしい雰囲気が溢れ出ています。

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でもまず目指すは、満寿形屋。少し遅くなったと思ったらもう行列が。30分ほど、商店街を歩いたり、満寿形屋のご主人のサバ寿司を作る手の動きを眺めて待ちました。

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注文したのはうどんセット。冷やしとキツネ。それぞれにサバ寿司が2カン付くお得なセットです。

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セットは数量が決まっており、ちょうど終了のタイミングにぎりぎり間に合いました。サバ寿司を頂いてみたかったのでほっと安心して待ちました。水ナスの漬物がさっぱりしいていて程よい塩気とともにするすると入ります。

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しばらくしてセットが登場。サバ寿司はふんわりと仕上げてありご飯がふわりと固めてあり、甘めのお酢が効いています。サバが分厚くて、木の芽がアクセントになっています。

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冷やしうどんには氷が入っており、きちんと冷たい。麺を少なくしてもらいました。大根おろしと海苔、わさび、かまぼこのシンプルな材料。キツネうどんはネギに大きなお揚げが出しの中にふわふわと漂っています。黒七味をかけておいしいお汁も楽しみました。

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サバ寿司にうどんがついてこのセットはお店の方の心意気だと思います。量が多いと思う方は、うどんの量を調節してもらうと最後まで美味しく食べれるはず。

 

「ふたば」で豆餅購入

さて次に向かうはふたばです。一生懸命お客さんの注文を聞く様子、奥では職人さんがせっせと豆餅を包む様子が。行列は途切れなく、お店の人の動きも途切れありません。こんなに回転がいい。なるほど、おいしい出来立ての和菓子がいただけるわけです。

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たくさんのおいしそうな和菓子に目移りします。

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ここでは、わらび餅と豆餅と笹の葉に包まれた葛餅を購入。パックに詰めていただきました。

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花折の鯖寿司

サバ街道を進みます。「花折すし」へ

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さて、その後はサバ街道を進みながら、鴨川の風景を見て花折寿司に向かいます。鴨川の風景、夏の水、遠くに見える山、青空、白い雲。夏休みの風景が詰まっています。

 

歴史が100年、本店は滋賀県にある花折寿司。夜ご飯用に3ケ入りを購入しました。シソの葉ジュースや添えてあるガリが綺麗に赤く染まっていたこと、シバ漬けを販売していたこと等、シソの葉を多様に使っていて、いいなと感じます。

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こちらは初めてなのでいただくので楽しみです。

 

嶌本豆腐店へ

さあ、次に目指すは昨日定休日が多かった寺町通り。骨董屋さんを目指す前に、これまた買いたかった豆腐屋さんで豆腐を購入。嶌本豆腐さん。嬉しい豆腐屋さんでした。

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冷たい水に入った豆腐。その風景がとても涼やか。豆腐を1超お願いしますと伝えると、水の中で豆腐を1丁分切って、パック詰めしてくれます。

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真っ白な豆腐がお婆さんの手によってするりとパックに収まり、パックされるのを見るとただ陳列した豆腐とはちがうなんとも言えない美味しさを感じます。冷たく冷やして食べるお豆腐です。

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古美術佃さんでお皿を購入

その後、歩いて骨董屋さんへ。古美術佃さんに向かいます。お刺身を食べるお皿が欲しいこと、予算を伝えるとスッと2枚を提案して頂きました。その後ありがたいことに、料理のお話、お店の方の考えに触れることのできる時間を過ごすことができ、自分のものさしにヒントを与えて頂いて、もっと面白くしたい、もっと楽しくしたい、そういう意欲が湧いてきました。

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長くお店に滞在した後は、また寺町通りを通ります。3度目の正直。村上開進堂が空いていました。

中に入ると歴史漂う少し薄暗い雰囲気。しっかり焼かれたクッキーをはじめとする焼き菓子が並んでいます。今回はクッキー2枚とマドレーヌを購入。

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歴史があるその理由を知りたい、初めて味わってみる楽しみ、その瞬間を思い描くと、旅行の後まで家でお茶の時間が楽しみです。

 

コーヒーブレイク「直珈琲」

少し歩いて、直珈琲で一服。静かなカウンター6席の空間。素晴らしい雰囲気。黙っておいしい珈琲に向かう。心落ち着く空間です。珈琲とともに、チョコレートで一服。

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そして、エチオピアを豆で購入。

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村上開進堂のクッキーと合わせていただくのが楽しみです。そんなお店同士の組み合わができるのも家に持ち帰るからこそできること。

 

箸専門店「市原兵平衛商店」へ

その後、箸を買いに市原兵平衛商店へ。250年続く箸屋さん。箸のことを教えて頂きながら買い物をしました。使ってみたい、と思った竹の箸と赤杉の箸を購入しました。

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使い込む中で、どんな姿になってゆくか楽しみです。

すっとまっすぐに伸びた箸に指がよく馴染みます。

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さて、その後はスーパーに寄りました。トマトときゅうり、スイカと飲み物を買って、夕食の買い物終了。と思いきやレジ近くに並ぶどら焼き。「西日本一おいしい」「これよりおいしいどら焼きがあったら連絡をください」「全国インターネット調査4位」等自信満々の広告。面白いなあ。個包装の袋の上から触ってわかるふわふわした感触につられて2個買いました。「も」の字どら焼き、ちなみに大阪のお菓子屋さんです。1個100円。

 

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今日は留守中の知人宅を、1泊家を借りることになっています。やっぱり家が一番。台所もお布団もお風呂も快適。買って来たものを冷蔵庫に入れて、お風呂に入って準備開始。買い歩いたものを切って、焼いて。皿に盛り付けて。いろいろなお店の味が並びます。

 

鎌田川魚店さんのだし巻き卵。

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花折の鯖すし。きゅっとしっかり締まった鯖が印象的でした。旨味が凝縮されています。お店がそれぞれ大切にしているものがあって、それが守られていく。贔屓にする人がいる。どこの味が好きか、それを嗅ぎ分けてゆけば、は自分の好みやこだわりにつながっていきます。

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一日お疲れさまでした、快適な夜となりました。食後はふたばの和菓子と緑茶を頂きました。ああ、あんこがおいしいこと。まあるい甘さに眠気も加わり夏の涼しい風に誘われていつのまにか消灯。

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