日本は、漫画の文化がある。その漫画を使って、わかりやすく表現したことで、活字の書籍が再度魅力が見直されることがある。
昨年、2018年で最も売れた本と言われている『君たちはどう生きるか』
当初は新潮社から出され、その後しばらくして岩波文庫で販売されていた。やや哲学めいたタイトルと、岩波文庫ということで若い世代からは手が遠のいていたのだろう。
それでも、手に取ると、太平洋戦争前夜の時代背景でややとっつきにくいのだが、読むとどうもこれは、子供向けに書かれた本ということがわかる。
そして、背後に戦争に突入する時代の中で、人としてどう生きるべきかを解く、「道徳」のような内容で、好きな人は好き、嫌いな人は嫌いな内容である。
色々と、とっつきにくさを乗り越えて、この本を好きになった人も多いだろう。自分のそのタイプである。しかし、多くの人は、このハードルを乗り越えることが難しいだろう。
そこで、漫画である。そもそも、漫画は若い世代が手に取るもので、その上、漫画は、活字とじっくり向き合う必要なく、眺めることができる。若い世代をターゲットにしたものであれば、ハードルが低い分、いい内容であればあるほど、受ける。まさにそれでヒットした。
漫画という手段は今後、しばらく使われるものと思う。さて、どのような本が漫画化に向いているか、予想していくのも楽しみである。
毎年、必ず読むこの本がいつか漫画化されるのではと予想している。