くらしのちえ

良いものは作り手の知恵が詰まっています。選んだもので暮らしはつくられます。そんな暮らしの一部を紹介します。

台湾で買った愛玉子の種子から、天然ゼリーを作った話

台湾でその美味しさを知った愛玉ゼリー。自家製はとても簡単で、現地に近い味が再現できました。台湾に行く方、そしてお土産のリクエストとして、ぜひ愛玉の種を手に入れて、自宅で楽しんでみてはいかがでしょうか。

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難しそう?いいえ、簡単に作れるゼリーです

なぜなら水の中で揉むだけでできるという手早さだからです。そして、材料は愛玉の種と常温の水だけです。

ゼラチン、寒天、クールアガー。ゼリーを作る材料は数あれど、どれも加熱が必要。でも愛玉ゼリーは常温の水さえあれば出来上がる、不思議で簡単なゼリーです。

種の成分であるペクチンを水に溶かすだけで固まる、「揉むだけで」できる簡単ゼリーです。

 

愛玉ゼリーのお手本

作る上で、やはり基準がなければイメージがわきません。愛玉ゼリーを食べるなら、

・台湾の「圓環阿勝愛玉冰」

旅行中、屋台で食べた愛玉ゼリーはピカピカに磨かれたステンレス台と共に忘れられない美味しさ。すくってもすくっても出てくる愛玉ゼリーとフレッシュなレモンの絞り汁の組み合わせに夢中になって食べました。茶色いのは黒糖の色です。

ゼリーは少し柔らかめで絶妙な「つるん」。

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・日本なら上野の「愛玉子」

1年ほど前に行きました、上野の「愛玉子」専門店。ツルツルとした舌触りと弾力のあるやや硬めの食感です。甘めの黄色いシロップとクコの実が印象的でした。

『こち亀』64巻でこのお店が登場しています。両さんが3個おみやげにしてとお願いするシーンで、まさに下の写真のお店がそのまま。昔、読んだ当時は、愛玉子ってどんなものだろうと気になっていましたが、まさか自分で作る日がくるとは。

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gonzoshoutsさんのこちらの記事では、「喫茶・愛玉子」に訪問した際のお話が書かれています。店内の写真もあり、レトロな雰囲気がよく伝わってきます。

www.gonzoshouts.com

 

種は迪化街ですぐに見つかる

台湾で買ってきた愛玉の種。台湾の旅で、購入したいものの一つでした。そして実際に迪化街ですんなり購入できました。 

台湾好物 旅で出会ったやわらかな台湾 - くらしのちえ

迪化街で手に入れた愛玉の種はこちらです。

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探すのは難しいのかと思っていたら、簡単に手に入りました。「愛玉子が欲しい」とお店の人に伝えたら、1軒目でヒット。よく売れているのかもしれません。

今回購入したのは、

・150gで300元(900円)

50g(袋の3分の1の量)から1500ml分できることを考えるとお得です。

その他にも、実を干したそのままの形のものも売っていました。こちらは、650元です。

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お店の愛玉子の紹介写真がレトロで面白かったので写真に取っていると、「作り方は中に紙が入っているからね」と言われました。

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愛玉はいちじくの仲間

さて、この愛玉子の種、もとはこの姿。いちじくの仲間です。そう言われれば、いちじくの種に様子がにています。

写真は、果実をひっくり返して乾燥させた姿です。この種を布袋にいれて10分ほど揉み続けると愛玉ゼリーのもとができます。ペクチンが豊富なためゼリーのように固まるそうです。いやあ、不思議な食べ物だ。

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愛玉ゼリーの作り方

旅行から戻って数日後。早速作ってみました。

袋に入っていたレシピです。

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材料:

・常温の水 1500ml

・愛玉の種 50g

 

※水について:「鉱水」と表示された日本のミネラルフォーターを使いました。

成分であるペクチンは、用いる水に適度のカルシウムが含まれていなければ凝固しないため、蒸留水や軟水では固まらないことがあるそうです。レシピには「冷開水」を使うように書いてあり、これは「一度沸騰させて冷ました水」という意味です。

 

※固まるか不安で、用紙のレシピよりも少し多めに種を使いました。

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作り方:

(1) 愛玉の種を布袋に入れます(袋状がなかったので布巾で包んでゴムで縛りました)

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(2) 水の中に入れて、よく揉みます。(目安:15分ほど)

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だんだんと種の成分が溶け出して、水に色が付いてきます。

布袋の揉み心地も次第にムニュとした触感になり弾力が出てきます。15分間あっという間です。f:id:kurashi_chie:20170108193633j:plain

(3) このくらいの色になったら出来上がり。最後は布袋をしっかり絞って、成分を出し切ります。

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ちなみに、絞ったあとの種の様子です。

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(4) 最後に冷蔵庫で1時間ほど冷やし固めます。

1時間後、見事に固まっていました。プルプルです。

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器によそいます

一番楽しい瞬間かもしれません。固まったゼリーをお玉でひとすくい。ふたすくい。

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とても綺麗に固まっています。

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シロップは蜂蜜とレモン汁を合わせたものです。屋台で食べた味を見習って、レモンはフレッシュなものを使います。

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今回のシロップは、はちみつ+レモンの絞り汁。

他にも黒蜜やガムシロップ、甘いジュースにいれたりとお好きな味で自由にお楽しみください。

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シロップをかけていただきます。

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清涼感と潤いのプルプル

ああ美味しい。プルプルした喉越し、そして潤いある清涼感。口の中がさっぱりします。途中で氷を一粒いれました。シロップが程よく薄まって、最後ははちみつレモンドリンクに。

これは夏食べると、心底おいしいことでしょう。

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2杯お代わりしました。まだまだたくさんあります。そして欲張って作りすぎました。でも喉越しが良くて、つるつるすぐに食べてしまいそうです。

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翌朝の愛玉ゼリー

冷蔵庫の愛玉ゼリーを翌朝取り出すと、水分が出ていました。その分少し、ゼリーの水分が減っています。食感はほぼ昨日と変わりませんでしたが、植物そのものの恵みだけを活かしたゼリー。食べる分だけ作って、新鮮なうちに食べきるのが良さそうです。

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朝の起きたての水分が抜けた身体に染み渡る愛玉ゼリー。冬だっておいしいものはおいしいのです。

 

アリサンのものがアマゾンで買えるようです。愛玉子の種20gのものですと、600g位できますので、一回分としてはちょうどいいと思います。台湾に買いに行く機会がない場合は、こちらでお試しできます。

愛玉子 (20g)

愛玉子 (20g)

 

 

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