本郷にある喫茶ルオー。お店の居心地の良さと、カレーの美味しさと、喫茶店のカレーの一つの究極系だと思います。
店内
お店の中は、歴史のあるテーブル、椅子でとても味わいがあるもの。椅子には座布団があり、長く座ってもお尻は痛くなりません。
一人でふらっと入っても、四人のボックス席を勧めてくださります。ゆっくりして行ってくださいというお店の人の気持ちが感じられます。
お店は古い感じはありますが、清潔感があり、骨董のように味わいがある雰囲気です。ゴミひとつ落ちてません。店員さんは白シャツに、茶色のエプロンを身につけて、身だしなみにも気をつけている様子です。店内では、静かにクラシックがかかっています。
食事はカレーとトーストのみ
メニューを見ますと、食事はカレーとトーストのみ。お昼時には、みなさんカレーを食べています。
カレーを注文してしばらく待っていると3分ぐらいで提供されました。お昼はほぼ全てのお客さんがカレーなので、提供がとても早いです。
セイロン風カレー。具は、豚肉2個とジャガイモ1個。極めてシンプルな構成です。サラサラとしたカレーは適度な辛味があります。ご飯が柔らかめに炊かれていて、混ぜて食べるとおじやのような感覚になります。湯島デリーのカシミールよりは辛さはなく、万定フルーツパーラーよりは辛味がある、中間の位置でしょうか。スパイスの香りもきちんとしているのですが、オーソドックスな味わいで、奇抜な目立つ特徴はない印象です。
福神漬けとらっきょう。別皿で提供してくれます。
食後の楽しみ
食後には、コーヒー、紅茶、野菜ジュースと選べます。今回は、アイス紅茶です。カレーの火照った口の中をさっぱりさせてくれます。
カレーを食べたあとゆっくり店内を見渡すと、お客さんは本や資料を読んだり、友達と喋っていたり、ゆっくり一人でカレーを味わったりと、この場を堪能している様子。
店内のしつらえをよくみると、椅子にコーヒーカップの穴が空いていたり、レジ下の棚は骨董の味わいがあったりと店内の雰囲気をつくりだしているぱっと見気づきにくい居心地の良さの構成要素が見えてきました。
実は昔、カレーが美味しいということでルオーに来たことがあったのですが、カレーのことばかりに気を取られていました。肝心のカレーはすごく特別なカレーという印象はなく、サラサラのルー、豚肉とジャガイモの具、スパイス優しい辛さのカレーということ以外に特に記憶に残ってなかったのです。
でも、今回改めてひさびさに再訪して思ったのは、ルオーをカレーだけで評価してはいけないということです。
古いけど、清潔感溢れ、ゆったりとした時間を過ごしてほしいという決意を感じられる、喫茶店全体の居心地良い雰囲気を含めて味わうべきことであるということを思いました。
帰り際歩きながら、この雰囲気と味わい、喫茶店のカレーとしては究極系の一つだと思いました。
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