ここ最近読んだ本で面白かった『ストレッチ 少ないリソースで思わぬ成果を出す方法』。
「人材」「資金」「ツール」の不足、成約を逆手に取り、むしろより良い方法を出すという視点に感銘を受けました。
リソースをうまく活用する「ストレッチ」を実現するために、本書は様々な研究で明らかになったことを私達に提供してくれています。
まず、第一に、専門家ではなく部外者(アウトサイダー)のほうがより良い活用法を見つけることができるという点です。専門家になるということは、一つの分野の型にはまってしまうことにほかならず、他者の視点のほうがむしろうまく活用できるものが多いのです。そのために、さまざま経験を広げることの重要性を指摘しています。
第二に、計画よりも行動を重視することです。計画を重きをおくと「これがなければできない」とチェイシング(リソースを獲得することに視点をおいてしまうこと)にとらわれてしまいます。今あるもので、行動してみて、足りなければ工夫してみるというマインドが肝要です。
第三に、「期待」が人を変えるということです。リソースの中で、特に人の能力を引き出し活用するには、ポジティブな「期待」をするということが重要です。人は、期待されると無意識にそのとおりに行動するという原理があり、これは他人だけではなく、自分に対する期待にも当てはまることです。ポジティブな予言の種をまきましょう。
第四に、思わぬ組み合わせを探すことです。新しい組み合わせの中に、新しい活用方法が埋もれている場合があります。特に、二者択一と思われていたことが、実はこれらは同時に選択できることもあるという視点を持つと、うまい活用ができることがあります。
これらメインの4点以外にも、さまざまなエピソードを通じて、「ストレッチ」の具体例がわかるのが本書の特徴です。おすすめです。
- 作者: スコット・ソネンシェイン,Scott Sonenshein,三木俊哉
- 出版社/メーカー: 海と月社
- 発売日: 2018/04/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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