久々に島田紳助さんのDVD「紳竜の研究」を見ました。いかに自分のお笑いを売り出すことができたかというのを、わかりやすい持論で吉本興業の後輩たちに語るという、NSCの講義がとてもおもしろいのです。
凄くシンプルな語りなのですが、いつみても新しい発見があります。いくつも印象的な話があるのですが、「体験を心で感じる」という話があります。
島田紳助さんの話をメモを取る後輩に、メモを取らなくていいという話からスタートします。メモを取るということは、頭で話を捉えることになる。心で感じることができれば、絶対忘れない。心で感じたことは、話すとき感情が出る。生き生きとした話ができる。この生き生きとした話ができるかどうかが、芸人としての話術には決定的に重要であると。こんな話でした。
これは、芸人だけではなく、何らかの形で表現する人、何かを人に伝える人、すべてに当てはまる話だなと思います。大人になって論理性や正確性が求められるような仕事では、日常のデキゴトを頭で取り込もうとする姿勢で過ごしがちになってしまいます。でも、子供の頃はもっと感情に素直で心でデキゴトに触れ合っていたなあと思います。おとなになると、日常や仕事のデキゴトを心で感じよう、心で話そうということは意識しないといけないなと改めてしみじみ感じました。