食を中心とした、香港を味わう10のこと
香港は小さな地域ですが、安いものも高いものの、世界中から美味しいものが集まっています。身体の元気になる食を中心に、香港に行く人にオススメ10のことをまとめました。
1.お粥嫌いでもはまる クリーミーで濃厚な香港粥のうまさ
馴染みのあるものが想像を超える美味しさだったとき。新しい発見にとても嬉しいことはありませんか?香港のお粥には、まさに「はまる」という言葉がぴったりでした。
・香港のお粥は日本のお粥と製法が異なります。油をまぶしたお米を出汁入りのスープで撹拌させながら炊き上げます。長時間煮込むことで米粒が崩れてクリーミーな状態になります。お米が花開き、スープに溶け出したようなイメージです。
・しっかりした魚介(お店によっては鶏や豚)の出汁に程よい塩気があり、粘度のあるお米が溶け出したまさに「お米のクリームスープ」。やけどしそうなくらいアツアツで膜がはったお椀からゆっくりと頂くお粥は身体をほかほかと温めてくれます。お店には沢山のお粥のメニューがありますが、オススメは一番シンプルな「白粥」。具材が入っていないので、粥自体の粘度と出汁のそのものの味をしっかり味わえます。
今回はこちらの5店舗で食べ比べをしました。
- 何洪記
- 彌敦粥麺家
- 生記粥品專家
- 富記粥品
- 妹記粥品
そして、現在、香港の粥を再現すべく、試作品を開発中。
2. 夜景の見えるホテルに泊まろう
滞在中、自室に戻っても香港気分を味わい続けることができるのがホテルの窓から見える夜景です。お風呂で汗を流して、寝るまでの間にゆっくりと眺める百万ドルの夜景とハーバービューは香港滞在中の気分を盛り上げてくれるもの。ホテルの料金をアップする価値があります。
お勧めは「ソールズベリーYMCAホテル」(尖沙咀駅から徒歩3分)。九龍サイドの一等地、尖沙咀に立つのにコストパフォーマンスに優れたホテルです。(価格は時期によって変わりますが、9月はダブルで1泊1名9000円ほど)周囲にはペニンシュラ、インターコンチネンタル、ハイアットリージェンシーなど名だたる高級ホテルがありますが、こちらは同エリアでハーバービューが楽しめるお得感のあるホテルです。世界のYMCAで最もキレイな場所とのこと。香港在住の方からも「いい場所にホテルをとったね」と褒められました。
ソルズベリーYMCAホテル12階の部屋からの夜景
昼間の風景。工事中のビルがありますがそれも香港の発展を知る面白い風景です。
部屋はゆったりとした作りで落ち着いた配色。ベットも初めはやや固いかと思いましたが、寝心地が良かった。
滞在が長ければ、夕食は部屋でパーティーも楽しいもの。テイクアウト天国の香港。あちこちで買った惣菜とお酒を持ち込んで夜景を見ながら楽しんでみては?
- 美味しいお店をピックアップして、数店舗周って惣菜やデザートを調達。最後にスーパーへ寄って飲み物を買ってホテルへ。
- お風呂に入ってすっきりしたらパジャマで夜景を眺めながらの夕食スタートです。食べ終わったらすぐに寝れる、これもまた贅沢!
- 地下鉄、タクシーでどのエリアへも足を伸ばしやすいためホテルは場所を変えずに連泊することをお勧めします。
3.亀笭膏(亀ゼリー)を食べよう
旅行中、亀ゼリーで身体の調子が整いました。便秘や肌荒れ、身体のほてりに効く等様々な効果があるそうです。
海天堂(1個 約600円程)お店の方によると陶器入りは中国製。
海天堂(1個 約600円)お店の方によるとカップ入りは香港製。カップにも「香港製」と明記あり。
(海天堂大家 約700円)
旅行中、暑さで体がほてったり、胃の調子がわるくなったり、またはそれを未然に防ぐためにすっきりする栄養価の高い食べ物が亀ゼリー。亀の腹の板常の部位と薬剤を煎じて作ったものです。専門店が幾つかあり、お気に入りのお店を見つけるのもよいかもしれません。
(今回は海天堂、海天堂大家など)
- スーパーにもカップ入りや缶詰で販売していますが、その多くは「砂糖入り」。専門店のものは砂糖を入れずに固めたもので、別に置いてあるシロップをかけて甘さを調整しながら食べます。
- 「ホット」か「コールド」を選べるお店もありますので体調に応じて使い分けることもできます。
- 海天堂では陶器にはいったものが「中国」で製造、カップ入りは「香港」で製造(容器に明記)と店員さんが教えてくれました。味の違いはわかりませんでしたが、陶器入りは現地でしか食べることができないため、カップ入りをお土産用として購入するとよいかもしれません。
4.潮州料理を食べよう
中国大陸の南方系の料理を広東料理と呼びます。さらに広東料理は3つに細分化できます。(広州料理、客下料理、潮州料理)
油分が少なく味わいがまるやか。火を通しすぎないのが特徴です。
- 広東料理の中でも特に、「潮州料理」がお勧めです。「食は広州、味は潮州」と言われるほどで、味のメリハリがよくどれを食べても外れがない。どこか慣れ親しんだ味のようなのに食材の組み合わせ、調味料の使い方に驚きがあります。
- 調味料が料理ごとに事細かで、料理ごとに専用の小皿に入れた調味料が付きます。日本で醤油やポン酢、薬味を使い分けるのと同様でしょうか。調味料を変えて味の変化を楽しみます。
- また、観光客にとって便利なことが潮州料理にはあります。潮州料理は「打笭(ダーラン)」といって店内に屋台のように調理済の料理をずらりと並べているため、「これが食べたい」と指差せば注文ができます。
詳しいレポートは下記ご参考ください。
5.涼茶舗(漢方ドリンク専門店)を利用しよう
涼茶は漢方茶の総称。香港の健康法として、体にたまる熱や湿気で体調を崩しやすいのでそれを中和させるために涼茶を飲む習慣があります。香港の温度と湿度の高い風土が産み出した食文化です。
おじさん、上手に撮れずにごめんね。苦そうに飲んでいると微笑んでくれました。
老若男女が栄養ドリンクを飲むかのように立ち寄ります。若いオシャレな男性はぐっと飲んで通り去って行きました。
- スタンド式で、お茶の種類を選びます。お椀に注いでくれる(またはお椀にすでに入っており蓋がされている)のでそれを一気にぐっと飲むのが現地式。
- 漢方成分が入っているので飲みすぎには注意。
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6.トラムに乗ろう
世界でも珍しい2階建ての電車を味わえるのは香港でこそ。ゆっくりとしたスピードで高いところから街の様子を眺めながら巡ります。
- 2階の一番前の席がお勧めです。
- 香港在中の友人が言うには、香港の交通手段は、安い順に「トラム→バス→地下鉄→タクシー」トラムは観光用途ではなく、生活に根ざした乗り物なのです。
7.マカオへ足を伸ばそう
香港からターボジェットで1時間。1日で廻れるマカオへ行くことができます。東洋と西洋が行き交った歴史ある場所には、また香港と異なる世界が広がっています。世界遺産を巡り荘厳なカテドラルの内部に入ると観光で慌ただしい時間から抜け出して、安らかなゆったりとした気持ちになります。
世界遺産:聖ポール天主堂跡(17世紀初頭)火事により正面を残して全て焼け落ちる。
西洋らしさが残る街並み。
- 香港と異なるどこか長閑な名残を残したマカオ。何と言ってもマカオでは、本場のポルトガル料理を楽しめること。代表的なポルトガル料理は何を食べてもあと引く美味しさ。素朴素材の組合せが日本料理の発想になく、驚きがあります。
- マカオ料理はポルトガル料理にインドや中華料理の影響が加わりなんともエキゾチックな味を楽しむことができます。
ポルトガル料理店「カルロス」のメニューの中の1ページ。眺めていて飽きません。
あつあつの干しダラのコロッケはタラの身がぎっしりで、ふわふわした初めての食感。素材の味が際立った抜群の美味しさでした。
マカオ名物のアフリカチキン。香辛料が効いていて、食欲が進みます。
- 行きのターボジェットのスーパークラス(九龍→マカオのエコノミー$177≒2300円に対して、スーパークラスは$348≒4500円)では1時間の乗車にも関わらず、機内食が出てきました。しかもなかなかのお味。びっくりの体験でした。
ターボジェットでの機内食。立派な朝食になりました。しっとりやわらかな胡桃パンにマッシュポテトとチーズをサンド。
8.香港のスイーツを食べよう
香港のお菓子もまた、イギリスや広東、アジア諸国の影響を受けています。甘さを抑えたものが多く、様々な種類のお菓子やパンがあり、これは何?と思いながら楽しめます。地元の人気店や流行りの店、100年以上の老舗など様々なお店をリサーチして、試してみましょう。
パイナップルパン
ハイビスカスゼリーと紅小豆寒天
焼きたてのエッグタルト。プルプルのプリン生地。サクサクのクッキー。
濃厚なマンゴープリン。ミルクをたっぷりかけてコクを楽しむ。
緑豆のお汁粉。甘さ控えめで昆布も入っている。
地元で人気の焼き菓子屋さん。様々な手作りの素朴なお菓子が並ぶ。小麦粉がこんなに展開できるとは。1個何十円という駄菓子のようなお値段。
- 冷たいデザート
- 飲茶系デザート
- 餡子系
- 洋菓子
- 身体によい
- 甘いパン など
様々なカテゴリーがあります。きっと気分に合った美味しいデザートに出会えます。
9.世界各地の果物を朝食にしよう
自給率1%ともいわれる香港。特産はない。でも裏を返せば、多くの国からの輸入品を味わえるチャンスがあります。滞在中、スペイン、フランス、アメリカ、中国、タイから輸入された果物がありました。
滞在中食べたもの
- 桃(スペイン)→蟠桃と言われる品種で、べちゃっと潰れた形をしています。とても甘い。
- グラニースミス(アメリカ)→酸っぱい。アップルパイに使用する品種です。
- ぶどう(アメリカ)→ぶどうは日本で買うよりも安い。
- ランブータン(タイ)→毛の生えた、ライチのようなもの。甘くてさっぱりしているが、薄皮が残りやや食べるのに難あり。
- スイカ(中国)→水分が多くてさっぱり。
10.香港行きが決まったら音楽と小説で旅の気分を盛り上げてくれる下準備を
- 音楽「夢中人」フェイ・ウォン 日本の香港ブームに火をつけた映画「恋する惑星」の主題歌。
- アーティスト: フェイ・ウォン
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- 発売日: 2001/10/17
- メディア: CD
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- 小説「龍の契り」
ミステリーで脚色されているものの、香港の辿ってきた歴史を興味深く読むことができ、香港という場所へのミステリアスさを事前に描くことで、旅への期待が高まります。
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