「こっぱ」「がねあげ」「ねったぼ」、方言だらけのさつま芋のお菓子。
さつまいもが旬を迎え、様々な種類を見かけるようになりました。オーブンで焼き芋を楽しんでいます。焼き芋を食べながら、小さい頃に色々なお芋のおやつを食べてきたことを懐かしく思い出しました。次々に思い出すので、さつまいもの郷土料理がこんなにもあったのかと記事を書くことにしました。昔ならではの素朴な材料でできる、素材の味を存分に楽しめるおやつです。
1.こっぱ
木っ端とは木の削りくず、転じて、取るにたらぬ、値打ちのないものという意味です。つまり、芋の切れ端を意味しています。昔は切れ端も無駄にしないよう保存食として乾燥させたことから由来したのでしょう。生のままを干した固い芋で、凝縮した味わいです。トースターやフライパンさっとあぶって食べます。祖母は、皮をむいた芋を7ミリほどの厚みに輪切りにして、真ん中に稲ワラを通して干していました。
2.こっぱもち
こっぱもちは「こっぱ」を穀物で練ったものです。に餅粉と砂糖を入れて固めたものです。好きな熱さに切って、さっとあぶって食べます。
3.がね揚げ
「がね」=「かに」です。細切りにしたさつま芋を束ねて揚げた形がカニに似ていることに由来します。小さい頃のおやつや、法事には出ていた懐かしい揚げ物。揚げごろもに生姜と塩と砂糖が入り、サツマイモの甘さを引き立てます。がね揚げ上手なおばあさんのは外はカリカリ、芋はほくほくでもう出会えない味かもしれません。
4.ねったぼ
つきたての餅にさつまいも芋を入れて芋を潰すように練り混ぜます。餅と芋が完全に混ぜ合わさったらちぎり分けて、きな粉をまぶして頂きます。
(固い餅の場合には、さつまいもを蒸す途中で餅をさつまいもの上にのせ、ともに柔らかくなったら、混ぜるとよいです)
5.いきなり団子
輪切りにしたサツマイモの上にあんこを乗せ、小麦粉を練って平たく伸ばした生地に包んだものです。皮に塩気があるととても美味しい。家で母はよく手作りをしていましたが、皮は小麦粉や餅粉をブレンドしてもっちり感と小麦粉の味のバランスを求めていました。熊本弁で「いきなり」=「急に」。急な来客にでもすぐに出せるお菓子という意味です。
あんこ無しでも、作っていました。さつま芋の甘さと皮の塩気がマッチしてあんこ無しもあっさりと美味しいものです。
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