門前仲町にある富岡八幡宮の骨董市に出かけました。毎月第一、第二日曜日は骨董市をやっています。第一日曜日には西洋のもの、第二日曜日は、東洋の物を中心とした出店となっています。
特にこれが欲しいといった意気込みもなく、ぶらぶら。早朝の空の下に並ぶ骨董は外の空気を吸って気持ちがよさそうに並んでいました。
お店の方同士の会話を聞きながら、自分のアンテナには何が引っかかるのだろうとふらりふらり。
ぐるっと一周回って、もう最後のブースに差し掛かるとき、目に入ってきたものがこれ。筒状の壺のような謎の形。焼きしめられた色と所々にある色ムラ。
何か惹きつけられてしまい、しばらくしゃがみこんで手にとっていました。そして、思いました。これは、歯ブラシスタンドになるのでは。
お店の方へ「これは何ですか?」と尋ねると「窯に使う道具だと思います。何度も焼かれてこんな色になったようですね」
「いつ頃のですか?」
「古いものではありませんよ」
そんなやりとりを経て、購入しました。お値段は300円。安いのか、高いのかわかりません。いままで出会ったことのない故に比べるものがない唯一無二のものだから。
家に帰って早速、水で洗って綺麗に拭きあげます。
そして、歯ブラシを立ててみました。ぴったりに収まり、なかなか面白い光景です。
すっぽり2本収まって、抜群の安定感。
歯ブラシスタンドの名目で作られたものを買うよりも、面白かった買い物。まさかの出会い。
骨董市の楽しみ方には色々あるでしょう。その一つに「AをBに使ったら面白いだろうな」という視点で巡るのは楽しむ一つの方法だと思います。
「見立て」という言葉は、「物を本来のあるべき姿ではなく、別の物として見る」という物の見方です。見立ては自分で価値作りをする行為そのものといえます。
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