旅行前の下準備〜本を買って読み、行きたい場所をいくつかピックアップ〜
旅の動機
2016年夏、そしてお正月(2018年1月)以来の香港。
どうしてこんなに香港に惹きつけられるのか。「2泊3日」とこれまで最短の日程で香港が満喫できるかの実験的旅でもありました。
エネルギーいっぱいの市場、料理店。感化されることがたくさん転げています。香港は1年に1度は訪れたい、そう思える場所です。新たな開拓もしたいし、いつもの場所も訪れたい。会いたい人もいる。同じ場所を幾度も訪れる楽しみがあります。
『地球の歩き方』を繰り返し読みながら、ようやく覚えだした地名や地理を頼りに行きたい場所を予め決めます。
今回の旅の本はこの4冊
旅の始まりを高める本も数冊購入して、事前に勉強。今回は菊池和男さんの書籍を3冊。そしていつもの地球の歩き方を1冊。
菊池さんの色鮮やかでダイナミックな料理の写真には、料理される前の素材たちが香港の活き活きした市場で売られていたことを彷彿とさせます。
気に入って香港へ行く度に訪れている「創發」もこの3冊の中に掲載されています。数週間前から楽しみを蓄えて、行きたい場所をピックアップ。
香港で今回やってみたいこと(実現できた○、できなかった×)
・朝一番のピークトラムに乗って登山、下山はウォーキング。(→×)
・太子駅の「フラワーマーケット」へ行く。(→○)初日に行ければ、ホテルに花を飾って過ごしたい(→×)
・「創發」で食べたことがないメニューに挑戦。特に「スープ」を食べてみたい(→○)
・新たな食事のお店を開拓する(→○)
・亀令膏を食べる(→○)
・歴史的建造物「雷生春堂」の涼茶スタンドで涼茶を飲む(→×行ったがお休み)
・生のライチを食べる(→○)
・冬瓜スープを食べてみたい(→×)
・九龍醤油で腐乳を買う(→○)
こんなことをいくつかピックアップした中で出発しました。
1日目:香港へ出発。まずは定番のコースにて(重慶大厦で両替・亀令膏を食べる・潮州料理の「創發」へ)
羽田〜香港へのフライト
10時発の羽田→14時着の香港。4時間のフライトはあっという間です。
機内食は、フルーツミールと普通食にしました。初のフルーツミール。
普通食は「賛否両論」監修の和食でした。鳥の唐揚げ。(1パターンのみ)お味噌汁、デザートのハーゲンダッツアイスクリームも付いています。
降り立つと、ちょうど香港空港20周年のイベントで生ライブが。賑やかな空港と生歌に心踊る歓迎を受けました。
市内までの移動はエクスプレスで。25分で空港から香港駅へ到着。駅と地下鉄の「中環駅」はつながっており移動も楽です。中環駅からは地下鉄を乗り継ぎ、コーズウェイベイで下車しました。
ホテルへチェックイン(グロースターホテル)
ホテルへチェックイン。今回はコーズウェイベイのグロースターホテルです。
2泊(1部屋2名)で2000HKD。
31階まであり、3階がフロントです。各フロアの部屋数は少なくコンパクトな宿。夜景が楽しめます。
九龍島側の夜景が楽しめるホテルを選びました。(初来港はYMCAホテル、2回めはオゾホテル)色々試していつか定宿が決まれば嬉しいなと思いながらホテルを実験しております。コーズウェイベイから徒歩8分ほどで、大きな通り沿いではないため、少しごみごみした街中をすりぬけてホテルへ到着。親切な笑顔の眼鏡の男性が迎えてくれました。3階でチェックインをして25階の部屋へ。正面の天井まで高い大きなガラス窓。その先には海と九龍サイドの眺め。
そして右手側のカーテンを開けば、複雑に入り組んだ高速道路と行き来する車軍。すごい迫力を経験できます。
高層階で海に面したホテルならでは。そして、重厚な造りではないように感じるせいか、どこかしらスリリング。これがまた良いです。21平米で2人でちょうどよい広さです。2泊しましたがこのホテルで気に入ったのがシャワーの量。シャワーが大きく滝のようにジャバジャバ。気持ちいいこと。夜、昼間の汗を流すため、そして朝のシャワーにと満喫しました。
ホテルの外に出て、道を探していると、中からホテルマンが出てきて親切に地図に印をつけてくれました。2日間の中で顔も覚えていただき、傘も快くかして頂き終始親切にして頂きました、感謝。スーパーもデパートも近くて便利です。
重慶大厦(チョンキンマンション)で両替
ホテルに荷物をおいたら、重慶大厦へ向かいます。いつもこちらで両替。
香港に来たと思える場所の一つ、「チョンキンマンション」です。初めて来たときは、何ておっかない場所!と持っている荷物をぎゅっと握りしめて、変なことが起こりませんようにと願いながら歩いていたビル内に少しずつなれてきました。人は慣れるものだと懐かしく思いながら、今回は2階へ初めて足を踏み入れました。が、やはり少し身が固くなりました。1階と2階のレートを比較しながら歩きましたが、1階で1番レートの良かった両替所で両替を済ませました。
バスに乗って九龍城エリアへ(夕食の「創發」付近を探索)
さあ向かうは創發のある九龍城。バスに揺られて20分ほどで到着です。大好きな2階建てバスの一番先頭に陣取って、香港の活気を見下ろしながら猛スピードで走ります。
高いところから見下ろす街並み、熱帯の植物。
「ああ、またやってきた」そう思えるワクワクする思いを抱えながら。九龍城に到着したのは16時30分頃。
17時30分にお店に入る予定だったので、時間まで街を歩きます。少し小腹が空いていたので、近くでマッピングしていた亀令膏のお店で「亀ゼリー(40HKD)」を入れます。
このほろ苦さ、蒸し暑いこの時期にたまりません。二人で1個を注文したのですが、サービスで小さなお茶をお姉さんがくれました。甘苦いお茶は初めて経験する味で息を止めて飲み干しました。
英語が通じず、硬い表情のお姉さんでしたが、美味しかったよと伝えて最後は笑顔で見送ってくれて、なんだか心が通じたような。旅のこんな瞬間はとても嬉しい。
九龍城エリアのタイを楽しむ
その後、このエリアはタイ料理やタイの食材で賑わっているため歩きながら買い物。持ち帰り用の惣菜が充実しています。
パッキングが上手で、惚れ惚れします。麺をこんな風にいれるのかと感心します。
タイの食材と惣菜が並び、楽しい風景です
デザートにマンゴーともち米とココナッツミルクのデザート「カオニャオ・マムアン」を購入。地元の方が2つ、3つと買ってゆくのでつい。45HKDでした。翌朝の朝食に頂きました。もち米+果物=日本では「いちご大福?」のようなものでしょうか。もち米とマンゴーのハーモニー、初体験でした。
夕食は「創發」(香港旅行で必ず訪問するお店です)
ウロウロしているといい時間帯になったので創發の扉を開きます。
この店構えをみると香港に来たことを実感します。
いつも開店一番乗りです。開店前にお店の方が円卓を囲んでまかないを食べてるのですが、そのゆったりした風景とがらんとしたお店にじょじょに人が集まりいつの間にか活気で満たされているその時間の流れを感じるのがとても好きで、一番乗りです。
ビールを注文して「ちょっとまってね」と言われて、「ゆっくりでいいですよ」と日本語でつたえわっているか分かりませんが、カウンターに並んだ料理の数々と、あとから仕上がってくる新しいメニューを眺めながらゆっくりと待ちます。
ビールを注文(28HKD)
まだお客さんがだれもいないお店の中をゆっくり歩きます。
ぶら下がった白いものは、魚の浮き袋。
近くで料理を眺めて、これはなに?と知らない食材を質問するとジェスチャーで答えてくれました。
眺めているだけで楽しくなります。
今回は友人も一人加わって3人で食せるため、新たなメニューに挑戦しようと意気込んでいました。
決めたメニューは「フカヒレと法螺貝の煮込み」定番の「普寧豆腐」「白菜と豆腐と湯葉の煮込み」「白菜の炒め」「白魚の蒸し物」「鰻の煮込み」「潮州線麺」「水晶餅」。
メニューのチョイスがすべて塩ベースになってしまいましたが、魚を中心にこれまで気になっていた食材にトライでき貴重な経験ができました。
1. 前菜。素朴ですが、箸休めにしみじみおいしいい味付けです。
2. 食前に出される工夫茶。熱々で胃が温まります。よしっ食べるぞとスイッチが入ります。
3. フカヒレと法螺貝の煮込み。(520HKD)お値段もなかなかですが、これが食べたかったスープです。
底には、鶏肉が。ほろほろに煮込まれて、スープは鳥の深い味わい。
4. ピータンと甘酢生姜。(50HKD)手作りの甘酢生姜が店のショウケースに見えたので注文してみました。
こちらにたくさんの甘酢生姜が仕込まれていました。冷えていておいしい。
5. 普寧豆腐。(50HKD)ここに来ると必ず頼む一品。韮の入った塩水をつけて食します。中にはつるりとした豆腐。そとのほんのりとした香ばしさは癖になる味わい。熱々を頬張ります。豆腐を揚げただけ、それなのに日本の厚揚げと別物。
6. 白菜と豆腐と湯葉の煮込み。(確か60HKD)大皿料理の一つ。白菜がくたくたでさっぱりとして美味しい。
7. 白菜の炒め。(80HKD)冷蔵庫付近にぶら下げてあった小さな白菜の炒めもの。柔らか。
8. 白魚の塩蒸し煮込み。(240HKD)魚は甘鯛、ベラなどいろいろな種類があるのですが、これは名前は不明。結構大きいです。冷たいままで食べる魚。旨味がギュッと詰まっています。大豆のしょっぱいタレをつけて食します。
9. 鰻の煮込み。(200HKD)大皿料理の一つ。大鰻を揚げて、さらに野菜と煮込みます。なので、ちょっと脂が濃かったです。
10. 潮州線麺。(60HKD)ビーフンのような細い麺と韮とモヤシ、そしてはんぺん。しょっぱさがよい。
11. 水晶餅。(40HKD)温かい蒸し立てのデザートです。ふるふるとした食感がたまらない。白いのが百合根、黒いのが小豆。餡が甘さ控えめなので、しっかり素材の濃さを味わえます。
「どんな味だろう」と思っていたものでも一度食べれば分かる。自分で経験することが1番の近道ということを思います。お腹いっぱい食べて、ごちそうさまでした。苦味を感じる熱々の工夫茶をおかわりして、すっきりして店を出ます。ガヤガヤ賑やかなテーブルには見たことのない料理が並んでいて、次はこれに挑戦してみようと意欲がわきます。
すっかり満腹になり、帰るころには真っ暗に。夏の熱気がたちこめます。
ホテルへ戻って夜景とともに就寝
またバスに揺られてコーズウェイベイで下車。帰りにシティースーパーに寄って水と明日の朝のフルーツを購入してホテルへ戻りました。ジャブジャブのシャワーを浴びて、夜景を見ながら目を閉じます。雨と霧で少し夜景は霞んでいましたが、涼しい部屋で雨の窓ガラスを眺めながら眠りにつく心地よさ。
ああ、香港にきて良かった、明日も楽しみだと期待をしながら眠ります。