くらしのちえ

良いものは作り手の知恵が詰まっています。選んだもので暮らしはつくられます。そんな暮らしの一部を紹介します。

マツバガイとインゲンのバター炒め

海には、まだ市場にあまり出回らない、食材があるものです。

以前、カメノテを紹介しました。

初めてカメノテを食べる - くらしのちえ

カメノテは、磯の岩場の隙間に生息しています。

カメノテの育つ場所 - くらしのちえ

ほぼ同じような場所に生息していて、あまり取って食べられることが少ない貝がマツバガイです。

 

笠をかぶせたような格好をしたカサガイの一種で、滑らかな岩肌にぺたりと固く張り付いています。

 

これを、マイナスドライバーなどを使って剥がして食材として利用するのです。貝の身を眺めると小さなアワビのよう。手に身の部分を載せるとものすごい力で張り付いてきます。

 

まず、身を塩もみして洗ったのち、スプーンなどを使って貝から身を剥がします。そして、内臓部分は砂を噛んでいることもあるのでまず取り去ります。触覚の部分は硬いのでカットします。そして、さっと下ゆでしたものを、インゲンとバターと塩胡椒で炒めます。

 

 

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アワビよりは歯ごたえが強くゴリゴリとした食感です。旨味はとても強く、こんな小さな貝の中にある味わい深さに感動しました。自分で取って食べるということも影響していますが、それにしてもこんな美味しいものが取れるということはなんとも奇跡なように思います。

 

漁業権が設定されている場所もあるようですが、基本的にはあまり利用されることなく、誰でも取れることが多いマツバガイ。しかし、大きなものはなかなか見つかりませんが、たまたま行った海で大きなマツバガイが見つかったらぜひ持って帰って食べたいぐらいの食材です。

 

 


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